天真爛漫!美少女レスラー桜庭愛。【魔ノ刻編】
プロローグ:桜庭愛。
流れる汗が滝の様に幾多の雫となって床に落ちる。
トレーニングルームに咽返る様な体臭の匂い。それはそこに集った少女たちにとって日々の鍛錬ではあるが、その中にあって一際、異彩を放つのはその少女であろう。
手足につけた錘を微動だにさせず、ゆっくりと屈伸し、立ち上がるを繰り返す。
筋肉は震え、肌に汗が浮き出てなお、一定のリズムでスクワットをこなしていく。
「・・・相変わらず、愛ちゃんの鍛錬は異常だよね」
それを見つめる女の子たちは感心というか、半ば呆れていた。
両腕に40kgの重し、両足に20kgの錘を載せて鍛錬に励む姿。一心不乱にそれだけを黙々とこなす様子は、快活で人懐っこい普段の彼女からは想像出来ない。
リングで愛嬌を振りまくその笑顔の裏には人一倍の鍛錬があることをリングにあがる同期たちは理解している。だからこそ、愛を尊敬し、愛の人柄を愛せるのだ。
「・・・私たちも負けないようにしないとね♪」
そんな愛に触発されるかのようにそれぞれが自分のメニューに没頭していくのは、
相乗効果になっていた。・・・本人はそんな意図はなく、自分の世界に埋没しているだけなのだが。
美少女プロレスKIZUNAは町の自警団も兼ねている。
過去に起こった出来事に対し少女は多くの人の希望になった。
そして、愛も『正義の味方』を志し、行動するようになっている。
町は表面は、何も起こってはいない。
しかし、この町は鬼の伝承が残り、魔ノ気配も残っている。力を失い、残存勢力しか残っていなくてもこの町は悪魔に支配されたのだ。
愛は、トレーニングを切り上げ、タオルで簡単に身体を拭うとひとり、ロードワークに出るのだった。空は逢魔ヶ刻になり、夕闇が夜の帳をゆっくりと降ろし薄暗くなっていく夕方の繁華街。道行く人々を眺めつつ、愛は微笑んだ。
「・・・今日も、私の街は平和みたいだね♪」
リングの上でも、そして、この界隈でも少女は正義の味方だ。
だが、日を増して感じる。闇の気配。その気配を直感的に心が感じていた。
だが、日を増して感じる。闇の気配。その気配を直感的に心が感じていた。
(・・・誰かを憎む心。黒い感情を感じる・・・)
だからこそ、鍛錬に余念がない。
常に臨戦体制で身構えるのが私の本分なのだから。
(みんなを守れればいいな・・・)
どんな闘いが待ち受けているのであろう。
行きかう人が愛の姿を見て、微笑み、笑顔で話しかけてくる。
行きかう人が愛の姿を見て、微笑み、笑顔で話しかけてくる。
(・・・そして、この町も、この町に生きている人々も)
「・・・今日も試合なんだろ?」
うん。そうだよ。・・・と笑顔で。
繁華街の一角にその女子プロレス団体はある。
女性版の女子プロレスではない。女性が行う美少女プロレスだ。
罵声や侮辱、口汚い言葉はこのリングには必要あない。
そんな洗練されていないプロレスに用はない。此処で見せるものは女の子同士の真剣勝負。真剣勝負の場に不敬も侮辱も罵声も必要ない。
「ただ、相手を思いやる心、相手を勝ちたいと願う思い」
それを胸に秘めることの出来る少女だけがこのリングにあがる事を許された存在。
その思いを胸に愛は長い黒髪を靡かせて美少女プロレスのリングに立つ。
胸元に白いラインの入った蒼いハイレグ。幾度の死闘に望んだリングコスチューム。
リングの周りは何もない闇。そこに犇く観客の視線。
照明が照らす光源はリングのみに光を当てて淡く光っている。
目の前には、今日の対戦相手のさくらが立っていた。
コスチュームは、きわどくカットされたワンピースの水着で、胸の谷間や、背中
が大きく露出している。お互い笑顔でリングの上から観客に手を振って愛嬌。
コスチュームは、きわどくカットされたワンピースの水着で、胸の谷間や、背中
が大きく露出している。お互い笑顔でリングの上から観客に手を振って愛嬌。
「・・・愛ちゃん、今日はよろしくね」
さくらは愛に笑顔で微笑み、目の前に佇んでいる。
「うん。よろしくね」
その笑顔に私も微笑みでかえし、ゴングをまって・・・
その笑顔に私も微笑みでかえし、ゴングをまって・・・
鳴り響いたゴング。試合開始の鐘の音が響き渡る中、ふたりはリング中央でぶつかりあう。腕四つに交差した指と指の交錯から一気に力を込める。
「うっ、くっ、んんっ・・・あうっ、んんっ・・・」
どちらともなく切ない吐息が漏れる。
力で押し切ろうとする動きに精一杯の抗いをみせるさくら。
その力が逆流するように迫り、愛は腰を落として耐える。力と力のせめぎ合いに発展した最初の力比べ。制したのは・・・二回目の力を込めて一気に堰を切ったように溢れた奔流のまま、小柄なさくらを押し流す。
「あうっ、あああ・・・」
力比べから一気に攻勢に移った愛はさくらの首筋に腕を奮ったラリアットを炸裂。
衝撃によろけたさくらの腕を掴んでロープに振って、身体の泳いださくらに膝を跳ね上げるジャンピングニー。
衝撃によろけたさくらの腕を掴んでロープに振って、身体の泳いださくらに膝を跳ね上げるジャンピングニー。
「あうっ、ふぅ、ああああああーっ」
ビクンッとよろけたさくら。愛はさくらの背後に回りこむ。
さくらを捕まえると腰に腕を回し、叩きつけるバックドロップ。
ビクッと背中から叩きつけられ苦悶の表情になってしまう。
苦しい表情で立ち上がったさくらに愛の放ったパンチ。さくらは左肘で反らすと、懐に飛び込み胸元にエルボーを放つ。
「あうっ・・・くっ」
愛の顔が苦悶の翳り、さくらは愛の身体を抱えあげた。
「ええいっ」
さくらは、ボディスラムで愛の身体を叩きつけた。
「ええいっ」
さくらは、ボディスラムで愛の身体を叩きつけた。
倒れる愛にそのままジャンプして、ニードロップを腹部に落とした。
「くほっ」
痛みで直ぐに立ち上がれない愛の後ろに回ると、身を起こした愛の後ろから、バックドロップ。後頭部から叩きつけた。
「あうっ、うう・・・」
「くほっ」
痛みで直ぐに立ち上がれない愛の後ろに回ると、身を起こした愛の後ろから、バックドロップ。後頭部から叩きつけた。
「あうっ、うう・・・」
さくらは愛を押さえ込みフォールカウント。
「く・・・まだ、まだぁ!」
押さえ込みの体勢が崩れる。ダメージで、直ぐに対応できない愛に対して、
押さえ込みの体勢が崩れる。ダメージで、直ぐに対応できない愛に対して、
先に起き上がるが、
「ああっ、あんっ、あんっあんっ・・・!」
「ああっ、あんっ、あんっあんっ・・・!」
再度後ろに回りこもうとする動きに愛のローキックが唸りをあげて襲い掛かり、
出鼻を挫く。足首を蹴られ動きのとまってしまったさくらに突き刺さるコンビネーションキック。
「きゃうっ、ああああああー」
最後のハイキックを食らい崩れ落ちたさくらの顎をスリーパーで、ロックすると胴に両足を巻きつけ、後ろに倒れつつ胴締めスリーパー。
「こほっ・・・くぁ・・・」
「もう、ギブアップする?」
先程の打撃のダメージから三半規管を揺さぶられての寝技。頑なに拒絶し腕を引き剥がそうとしたが、直ぐにあきらめた。
「こほっ・・・くぁ・・・」
「もう、ギブアップする?」
先程の打撃のダメージから三半規管を揺さぶられての寝技。頑なに拒絶し腕を引き剥がそうとしたが、直ぐにあきらめた。
(愛ちゃんは・・・寝技得意だし、此処で極めに来るはず)
ロープが近くにある。意固地にならず、ロープブレイクを狙うさくら。
足をロープに伸ばし辛うじてロープ先がかかる。
「ブレイク・・・!」
レフリーの声に愛は技を解いた。
レフリーの声に愛は技を解いた。
(ん、ダメージは大きいけど・・・このままいけるかな?)
さくらは愛にむかってダッシュ。愛は身体を捻って反転、かわそうとする動き、
さくらは愛にむかってダッシュ。愛は身体を捻って反転、かわそうとする動き、
それを見越して左の裏拳を叩き込む。
「あうっ!」
左の側頭部にヒットした。ふらつく愛。
「あうっ!」
左の側頭部にヒットした。ふらつく愛。
正面から向き合ったさくらは愛の頭を両手で抱え込むと、股に挟みパワーボム。
「あうっ、うっ、あんっ!」
背中から叩きつけ、まんぐり返しにされた愛。
背中から叩きつけ、まんぐり返しにされた愛。
「んっ、愛ちゃん・・・ちゅ、んんっ、ちゅ、ちゅ・・・」
露になった愛の股間に顔を埋め、クチュクチュと愛撫を繰り返すさくら。
その愛撫に上下するたびに水着の布地は変色しはじめその刺激に愛液が溢れてしまう
(愛ちゃん、気持ちよさそう・・・もっと、気持ちよくなって)
さくらは舌先で膨れ始めた愛の陰核を刺激し小刻みに震えだした大股を持ち上げフォール体勢。愛の恍惚の表情と切なそうな喘ぎに内股をムズムズしている。
(愛ちゃん、気持ちよさそう・・・もっと、気持ちよくなって)
さくらは舌先で膨れ始めた愛の陰核を刺激し小刻みに震えだした大股を持ち上げフォール体勢。愛の恍惚の表情と切なそうな喘ぎに内股をムズムズしている。
「あああぁぁ!、やぁ、・・・あっ、イクッ・・・!」
ビクンッと愛が大きく震えるのと同時にレフリーが3カウントを叩きつけ、
試合終了のゴングがスポットライトに照らされたリングに敗者と勝者を分かつ。
カンカンカーーーン!
なりひびくゴングの乱打の中、さくらは愛を抱きしめ唇を奪っていた。
「愛ちゃん・・・ごめんね。」
「ん、えと、勝利、おめでとう・・・さくらちゃん」
少し泣きそうなさくらを逆に抱きしめ返し、愛は勝者を称えるように右手を押し上げるのだった。