○結城千種(18分29秒.膝十字固め）桜庭愛●
長い腰まである黒髪が印象的な天真爛漫な笑顔を振りまく桜庭愛。対角線の結城千種も笑顔で迎え入れ、お互いに笑顔で微笑み合う。
「愛ちゃん、今日は私のライト級ベルト、絶対に渡さないよ♪」
そう、笑顔で告げる結城に愛は身構える事で言葉とする。
カーーン！、鳴り響くゴングの鐘の音と共にリング中央で腕四つにぶつかり合う両者。額に汗が滲むほど、拮抗した一進一退の攻防を制した結城が愛の胸元に力強く、
逆水平チョップを叩きつけ愛に蹈鞴を踏ませる。
「いくよ、愛ちゃん！」
そのまま、背後を取り、強烈なバックドロップを叩きつけダウンを奪うと、
愛の足を掴んで逆エビ固め。
「あがっ、ああああー！」
下半身を折り曲げられきついストレッチに苦悶の表情の愛。
結城もここぞとばかりに後ろに身体を反らして痛めつける。愛の手がロープを掴む。
しかし、間髪入れず、一端は間合いを取られたふたりの間は再び、結城が先制。
腕を振り上げ、愛の首筋にラリアット。
「ああっ！」
押し倒される様にダウンした桜庭愛の背後に密着し、タイガースープレックス。
すかさず、フォールカウント！
「くっ、･･･負けないよ！」
愛の抵抗でフォールが崩れるも、結城は強引に愛をロープにリリース。
ドロップキックを叩きつける。
結城千種のハイスピードレスリングに翻弄されっぱなしの愛だが、
前髪を掴まれ強引に立ち上がらせられた際に、結城の両目が苦悶に見開く様な、
強烈な膝蹴り。さらに、前屈みになってしまった身体をパイルドライバーでマットへ
「カウント２ーッ！」
まんぐり返しの体勢を崩し、粗い呼吸を吐いた。
(くっ･･･さすが、愛ちゃん、一筋縄じゃいかない)
身体が重く感じる。流れる汗でコスチュームは肌に張り付き、
さっきの一撃でスタミナの大部分が吹き飛んだ。愛が唇についた愛液を舐めている。
アソコは先程の愛撫で今もジクジクと感じてしまって･･･
今度は愛が先に動き、襲い掛かってくる。
それを避け、愛の片足を掴み一気に身体を反らした。
「あがっ、あああああああああああああああああああーッ！」
甲高い悲鳴。膝十字固めに桜庭愛は苦悶のあえぎ、ロープは遠く･･･
「もうっ、だめぇ･･･ギブアップ！」
カンカンカン！、泣き叫ぶ愛のギブアップ。勝利を私は掴み取った。