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Channel: 美少女レスラー桜庭愛♪
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由来

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イメージ 1「・・・身体に付与するアイテムであるか」
愛は古い社、鎮守の森に出向いた。ここには拳の師匠がいる.
・・・はい、師匠。ご存知ありませんか?
愛が尋ねるのは樹の上、そこに鷲鼻の巨躯、高下駄を履いた老人が立っていた。

「うむ。それは「魔の種」ではないか?」
―魔の種?
初めて聞く名であるが禍々しいものを感じる。
「蟲毒の一種よ。そなた、この呪術を存じておるか?」

「・・・はい、確か、多くの蟲を共食いさせ最後の一匹を用いた呪いとか」

ーその蟲の生んだ卵を魔の種とよぶ。
それは人体に付与し身につけたものに莫大な力を与える。
が、実は、そうではない。それは二次的な要素にすぎぬ。それはその卵が孵化するため付与した対象を自分の苗床にするために心身を改造している余波にすぎぬ。

「師匠。・・・つまり」

羽化すれば人の身から魔物へと状態変化を促す。
それを帯びたものに麻薬のように強さを与えるかわりに心を変える腹中蟲。

「倒す方法は?」
ー法悦を与えれば、蟲と人間の心は剥離する。本来、違う性質であるからの。

・・・何か、大きな鳥が飛び立つような音が響き、幾枚かの黒い羽根が舞い落ちる。
助言は得た。ならば、行動あるのみ、黒い携帯電話を操作し、対戦のエントリー・・・

(・・・まずは、戦ってみるべきだね)
そう、決意を胸に、愛は黒髪を靡かせながら試合会場へと歩き出した

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